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求人広告詐欺はブラック企業のはじまりだと思う件
さて、先日某転職サイトを通じ、とある企業様よりスカウトオファーをいただきました。せっかくなのでご連絡を取り合い、ご面談の機会をいただいたのですが、、、
いやこれダメでしょ
結論から言うと、求人広告内記載の条件と実際の面接で聞いた内容が全然違いました。
求人広告の内容を読んで、ちょっと「?」と感じたところもあったので、今回はこういったことを忘備録も兼ねてまとめてみたいと思います。
※ちなみにですが、今回の面接で面接担当の方は5分少々遅刻してきましたが、その謝罪や理由の説明はありませんでした。
これは、当サイトの記事「【こんな特徴】ブラック企業を面接時に見破る8つのポイント」で詳しくどういうことか解説しています。
【ブラック求人】見ると聞くとでは大違いの求人広告【詐欺では】
求人広告の内容
【求人広告の内容】
・残業は少なめ。月平均にすると10時間程度です。
・土日休みの完全週休2日制で、年間休日は120日以上です。
・月給30万円以上+業績賞与(年1回)
・時間外手当
面接で聞いた内容
【面接で聞いた内容】
・定時10~19時、みんな20~21時とかには帰っている
※どんなに遅くとも終電までには帰ろうねってことにしている
・土日はなるべく出ないようにしようということにしている
・月給28万円スタート(本採用時に昇給の場合あり)
・見込み残業時間あり
、、、(´;ω;`)
どうしてこういう「理想と現実の差」みたいなことが起こるのでしょうか。
次に、一つ一つ詳しく見ていきます。
残業は少なめ。月平均にすると10時間程度です。
実際に面接で聞いたら上記の通り、定時退社19時なのに「みんな20~21時とかには帰っている」とのことで、見ると聞くとでは大違い。月の稼働日数を20日とすると、
メモ
・20時退社(残業1時間/day)で月20時間
・21時退社(残業2時間/day)で月40時間
ということになります。求人広告記載の内容と、ミニマムでも10時間、マックスで30時間の開きが出ることになります。
この部分に関しては、求人広告の内容で「?」というポイントがありました。それは、一か所のみに記載された下記の表記。
「※月間平均残業時間:10時間以下(2016年実績)」
、、、今2019年ですよね?(※記事執筆当時)
仮に今は年始だから広告原稿制作時の記載としても、普通2018年じゃないですか?
オレが広告制作の現場にいたときは「データを記載する場合、読者の誤認を防ぐため必ず直近のものを記載すること」という広告規定があったので、おかしいなと感じました。
そう思っていましたが、、、案の定といった上記のような返答だったので「やっぱりね」でした。
しかも、「残業は少なめ」という点に訴求した文言を掲載していたにも関わらず
「どんなに遅くとも終電までには帰ろうねってことにしている」
って、、、直接的な言葉になってしまいますが、「何言ってんだあたりめーだろ」といった感じです。
土日休みの完全週休2日制で、年間休日は120日以上です。
こちらも実際に面接で聞いたら上記の通り、「土日はなるべく出ないようにしようということにしている」とのことで、、、一見するとそのセリフはポジティブな文面であるものの、その裏に込められたメッセージは安易に想像ができるかと思います。
「土日休みの完全週休2日制」という前提にも関わらず、前提を覆すように土日勤務についての注釈が出るということは、言わずもがな、、、といったところでしょうか。
月給30万円以上+業績賞与(年1回)
こちらも実際に面接で聞いたら上記の通り、「月給28万円スタート(本採用時に昇給の場合あり)」とのことでした。
試用期間中の減給なので正当な理由だと思いますが、であればなぜ求人広告にも同様の内容を記載していないのですか、ということです。後出しじゃんけんのようでフェアじゃないな、というマイナスな印象です。
見込み残業時間あり
「時間外手当」と働きやすさについて訴求しているのに、恐怖の「見込み残業時間あり」、、、
残業は少なめといっているのに見込み残業を設定するところに萎えてしまいました。また、「見込み残業時間あり」としか言われなかったので、それが数時間とかなのかサブロク協定マックス45時間なのか、給与体系でみなし残業代や「時間外手当」とかの関係がどうなっているのかとか、従業員サイドにとって非常に重要な問題が何一つ見えてきませんでした。
労働基準法のルール
※企業が従業員を残業(8h/day超え)させるためには「36協定」(サブロク協定)を結ぶ必要があり、その上限は労働基準法で「45時間/月」と決められています。
個人的に、「見込み残業」とか「みなし残業」とかをフワっと言っていて詳細を記載していない求人案件には近づかないようにしようと思っているので、、、会社の制度としてあるのは仕方がないので、書くならしっかり詳細まで記載していただきたいなと思います。
【番外編】株式投資はNG
最後はちょっと理由の分からない内容でしたが、「株式投資はNG」とのことでした。
勤務中はとかじゃなく、プライベートでも絶対NGとのことで、業務内容で企業IRとかインサイダーとかに関わる内容を取り扱っているのかなと思いましたが、
個別株のトレードだけでなく、インデックスファンドへの積み立て投資とかもNGですか?
と質問したところ、
私は株やらないんでよくわかんないんですけど、株はNGです
とのことで、、、面接官が違いを分かっていなくて要領を得ませんでした。
人の資産に関わる行為を禁止事項として会社が設定するのであれば、会社の顔である面接官がその内容をきちんと理解・説明できなくてどうするんでしょうか、、、
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「求人広告の内容詐欺=履歴書の経歴詐称」と思う件
こういう労働契約上の条件って、仕事内容とか以前の問題だと思っていて、そもそもの条件が聞いていた話と違ってはその先の業務内容とかまで話は進みませんよね、ということです。
求人広告を見る際、もちろん仕事内容の箇所も重要ですが、同様に条件の箇所だって重要です。我々サラリーマンは月給の対価として労働力を提供しているわけですので、その対価を玉虫色にごまかされては、提供する労働力が見合ったものなのかそうじゃないのかの判断ができません。
ペイが判断できない案件を雰囲気とか見切りで進めるのはリスクが大きいので控える、というのは企業様も同様と思うのですが、、、こと求人に関してだけはそういったリテラシーが低くなりがちな場合が多く、「雇ってやんだから細かいこと言うなよ」と言われているようで、残念です。
求人広告の制作現場でどのようにして広告内容が作られていくかについては、当サイトの記事「【就職・転職】求人広告や面接でよく見聞きする言葉に隠された真意とは」にも少し書いておりますので、合わせてお読みいただけますと幸いです。
というわけで本日はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。